「Twitterに投稿された商品がバズった」などと聞くと、「棚ぼた」のように感じて、うらやましく思う販売担当者の方もいるかもしれません。しかし、その成功は決して「ラッキー」でも「偶然」でもありません。企業側の努力によって、成し遂げられていることがほとんどなのです。
そして、そのような成功をつかむためには、UGCの必要性を理解して、マーケティングに活かしていくことが必要になります。
この記事では、「UGCがECサイトのマーケティングに絶対欠かせない理由」について解説していきます。
UGCとは?
UGCは「User Generated Contents」の略称であり、企業側ではなく、ユーザー側の発信によって成立する「ユーザー生成コンテンツ」です。
具体的には、インスタなどのSNSに投稿されるコンテンツや、レビューや感想などのコメントのことを指します。FacebookやInstagramなどに投稿される「Amazonのレビュー投稿」や「宿泊したホテルの評価まとめ」などというと、UGCが分かりやすいかもしれません。
一方、混同しやすい言葉に「CGM」があります。CGMは、一般ユーザーの投稿のみで成立しているメディアのことで、「食べログ」などのクチコミサイト、「Twitter」などのSNSサービス(Facebook)などのプラットフォーム自体を指します。
UGCと購買行動の現状とは
若年層を中心とした消費者の購買行動においては、購入商材を知るきっかけがSNSである割合が非常に高くなっています。
若年層女性の購買行動
若年層女性の場合、日用品、食料品、化粧品などの非耐久消費財を購入する際に、SNSから購入検討商品の情報を入手しています。その中でも。インフルエンサーからの情報発信をInstagramで収集している割合が高くなっています。
若年層男性の購買行動
一方、若年層の男性では、ゲーム・アプリを購入する際に、SNSから購入検討商品の情報を入手している割合が高くなります。その際には、YouTubeからの情報取得している割合が女性よりも高くなっています。
全世代の購買行動
若年層に限定しない全世代の購買行動でも、購入を検討する場合にSNSから情報を入手する割合が高まってきています。その中でも、商品レビューから影響を受ける場合が最も高くなります。
いずれにしても、日常ニーズがある商材ではSNSを起点とする購買行動が一般的になってきていて、発信者への信頼度や共感度の高さも影響力に関係しています。
UGCをマーケティングに取り入れるメリットとは
UGCをマーケティングに取り入れると、次のようなメリットがあります。
消費者に親近感を持ってもらえる
消費者にとって心理的な距離感を感じやすい企業広告とは違って、投稿者が実際の体験を発信するUGCには、消費者に親近感を持ってもらいやすいというメリットがあります。
コンテンツ作成の効率化ができる
UGCでは、ユーザーが作ったコンテンツを利用します。ゼロからコンテンツを作る必要がないので、制作にかかる時間やコストをスリム化でき効率化が図れることがメリットです。
スピード感のある対応が可能
UGCでは、その都度、商材や流行に即したコンテンツを選択することになります。目まぐるしく変化する市場環境にも、素早くスピーディに対応できることがメリットです。
UGCを活用した事例
企業がUGCを活用した事例には、次のようなものがあります。
CASIO CT-S1000V Challenge Special Website Vol.2
CASIOが行った、電子楽器『CT-S1000V』を使用した楽曲をInstagramやYouTube、Twitterなど様々なメディアから投稿するキャンペーンです。
2022年の9月から2023年の1月まで実施されたキャンペーンでは、最優秀者には賞金10万円と世界最大の楽器イベント「NAMM Show」での製品デモに参加できるという特典が用意されていて話題を呼びました。
この取り組みが大好評だったため、2023年の4月からは第2弾が実施されています。
明治ホールディングス フォロー&コメントキャンペーン
明治ホールディングスでは、複数のフォロー&コメントキャンペーンを併行して随時実施しています。
明治ホールディングスでは、扱う商材が多岐に渡っています。そのため、エッセルスーパーカップでは若者に人気の「niko and …グッズ」、銀座カレーではおしゃれ家電ブランドの「バーミキュラ ライスポットミニ」など、購買層に合わせた景品を準備しています。
まとめ
UGCには、メリットがたくさんあります。しかし、その投稿内容に関しての著作権や事実関係などのチェックや監修が必須です。それを怠ると、消費者からの信用を失墜しかねません。また、実施するだけではなく、実施後の効果測定と改善を繰り返すことも重要です。
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